昭和56年3月12日、恋の窪に一般薬店として開業しました。4年間程一人で店をしていました。その後昭和60年4月に結婚をして、叉4年後の平成元年3月に支店を出店し、景気の良い時期でたくさんの方に来て頂きました。私は本店を、家内は支店の松栄薬品を手伝いに行きました。
その日の夜のことで、家内の顎の下あたりにアトピー性の湿疹が出始め、「何だろう!」と思いながら、普通のクリームをつけて、そのままにしていました。次の日の朝、口のまわりが少しひどくなりましたが、支店が忙しくて手伝わないわけにはいかないので、マスクをして手伝っていました。その夜は、口のまわりが昨日よりかなりひどく、顎のあたりがケロイド状態になっていました。「これは大変!」だと想い、私が以前から教えてもらっていた皮膚病の手当の仕方を試みました。10日ぐらいその状態が続き完治するまでは90日ぐらいかかりました。後でわかりましたが、ステロイドのリバウンドでした。
何故このようになったかと家内に聞くと、家内は中学、高校とバレー部で汗をかくと、ほぼ毎日約6年間ステロイドの「フルコート軟膏」を塗っていたと言うことです。
それから、店の方針が量販思考からアトピーの専門店を目指そうと言うことで、色々と模索しました。運良く、アトピーを得意とする化粧品、サプリメントに出会うことが出来、朝日新聞、奈良リビング、ウーマンライフ、マイタウン奈良という情報誌にアトピー専門店として宣伝し続けました。
おかげさまで、奈良県は勿論、滋賀県、三重県、大阪府、京都府からたくさんの方に来て頂き、全身がアトピーの方、どこへ行っても治らないアトピーの方他、多くの方に喜んでいただくことが出来ました。
私は40年以上店頭で医薬品・漢方薬の販売をして来ました。クスリを買って頂くのも「ありがたいこと」ですが、お客様に「治してもらって、ありがとう」と言っていただけることが、「何よりも嬉しいです。」私の最高の幸せです。
時には「アトピーの駆け込み寺」と言われ、漢方薬の販売の仕事にして冥利に尽きると思います。
2015年3月、アレルギーのシーズンで家内はひどく咳をしていました。喘息にでもなったか?と思い良いと思える漢方薬を次々とチョイスしながら、そのままにしていました。
咳がひどくなるので、その年の6月、郡山の婦人科へ行き、市立病院を紹介して頂き、7月17日に検査をしました。結果乳癌だとわかり、それも最悪の!その時、主治医の先生は「余命1ヶ月」と本人に向かってはっきり宣告されました。その時の家内の思いは、「生きた心地はしなかった」と思います。私もどう慰めて良いか、途方に暮れました。
先生はこの病院で抗ガン剤を打てばと言いましたが、彼女はすぐに拒否しました。日頃から抗ガン剤は毒でしかないといっておりましたので、彼女は洗脳されていたみたいです。その場を去ろうと、帰りかけたとき、病院の先生は走ってきて、家内に再度「抗ガン剤を打てば!」と言われましたが、彼女はすぐ、拒否しました。「よほどいやだったのでしょう!」
それから2日後の7月22日に済生会病院に入院しました。主治医の先生は、何度も抗ガン剤を薦めましたが、家内は「イヤです。」とはっきり断っていました。
家内が弱っていくのを見ながら、毎日朝夕は見舞いに行きました。
8月31日に病院のスタッフと協議し、9月5日に退院して自宅療養することに決まり、家内も大変喜んでいました。ところが、9月1日に病状が急変して、ステロイドを点滴するようになりました。私も泊まり込みで付き添いをするようにしました。亡くなる前日の9月4日の夜、なんとか話すことが出来、家内は覚悟が出来たようで、「アトピーの方、治してあげてね。」と言って、息を引き取る前の最後の言葉になりました。
9日5日が退院の日と決まり、その日に息を引き取るとは何と残酷な事でしょう。
私は、無念ですが、家内の死を無駄にしたくないので、老体に鞭を打ちながら、アトピーで困っておられる方を、微力ながら全力を投じて治していきたいと思っています。
アトピー、皮膚トラブルで困っておられる方は、是非、ご相談ください。
皮膚の表面積は約2万平方メートルといわれています。それが私達の体の中にある全てを覆っていて、皮膚は身体と外界のコミュニケーションを支える通信アンテナのようなものです。外部の情報を受信し、それを身体に「感覚」として伝えます。
皮膚は表面に酸性の膜を張り、レンガ造りの壁のように危険な侵入者から身体を保護しています。危険な侵入者とは病原菌やアレルゲンなどです。
皮膚は身体を守るために、常に外界から情報を入手しています。感覚細胞とうぶ毛で風が吹いているか、寒いか、乾燥しているか、ものがざらざらしているか、つるつるしているか、柔らかいか、固いか、尖っているか、平らかをチェックしています。また外気の温度を測り、それを基に適切な量の水分や分泌物を排泄したり、光を吸収して熱を生み出したりもしています。
それだけではありません。皮膚は外界だけでなく、周囲の人間から情報を入手しています。
皮膚は心の鏡であり、潜在意識や身体の内部を映し出すスクリーンです。
皮膚は私達の身体に備わった精巧な臓器です。
私達は身体にたまった毒を排尿や排便、発汗によって排泄して健康を保っています。
体外に老廃物を出せばいいとわかっていても、運動不足や過剰なストレス、過労などに陥った体は、自浄作用がうまく働かなくなって、長い間、掃除をしない家のように、体のあちこちに老廃物がたまっています。老廃物がたまると、体のあちこちに不具合が出て病気になります。皮膚の異常は、体内を大掃除しないと大変なことになる合図です。
血液は酸素と栄養を運び、老廃物を回収します。そのために毛細血管が張り巡らさせています。体内にたまった毒は血液で運ばれ、濾過されます。つまり毒を含んだ老廃物は血液に含まれています。そのため汚い血は全身に回るのです。
肌の調子が悪い、皮膚がかゆいなどの症状が現れた時は、生活習慣や健康状態を見直すサインです。まだ黄色信号です。
黄色信号の皮膚の異常は初期ですから、治療すれば改善します。放っておいて、アトピー性皮膚炎や乾癬になったら、改善に時間がかかります。
肌荒れや痒みがひどくなると、その症状がストレスとなり、更に症状が悪くなるという悪循環に入っていきます。体はサインを出して知らせていきますから、それに気付いて早めに治癒することが大切です。
私達の体は外界から異物が侵入すると、その異物が体に害を与えないように攻撃、撃退しようと免疫が働きます。アレルゲンとなる物質のアレルゲンが体の中に侵入した時に、免疫が抗原抗体反応を起こします。その時にヒスタミンという、痒みを引き起こす物質が分泌され、症状が起こります。アレルギー症状は身体を守るための免疫機構が過剰反応して引き起こされます。
アレルギーもアトピー性皮膚炎も気管支喘息なども、毒とアレルゲンがたまって起きる病気で、親戚関係にあり、体に毒を含んだ悪血やアレルゲンをためない事が予防法であり、それらを取り除けば症状を改善出来ます。
正常な皮膚の細胞は1ヶ月に1回入れ替わりますが、乾癬の病巣では1週間位に短縮します。つまり表皮細胞の増殖のコントロールに乱れが生じ、皮膚増殖が異常に高まった状態と考えられます。
原因は解明されていないので、有効な治療方法はありません。病院では全て対症療法です。
症状は、頭皮から体内に地図状など、様々な形の赤い斑点があらわれます。
それに皮膚の角質層がフケ状になってはがれ落ちます。これを無理にはがすと、小さな点状に出血します。重症になると全身が赤くなる紅皮症になります。
乾癬は毒が体のある部分に集中し、体内を動き回りません。従って激しい痒みは全身に出ません。違いは患者の体質によります。
皮膚の炎症が激しいときには、ステロイドをしばらく併用しながら、手当をしてください。
炎症が徐々に治まってきたら、ステロイドをお休みする日を増やしてください。
一気にステロイドをやめてしまうと、リバウンドする可能性があるので、十分気をつけてください。
ステロイドは作用が強いので、炎症が激しいときは、リスブラン化粧品と併用をお勧めいたします。
ステロイドを長年使っていた方は、副腎がうまく機能していない可能性がありますので、補腎する漢方薬をお勧めいたします。